和田水産

貝と生きる|和田水産 − 和田憲幸さん

自然豊かな環境で育まれる海のミルク

『春告魚』という言葉がありますが、隠岐の島で春告貝として愛されるのが「岩牡蠣」。3月の声と共に旬を迎え、島内外の食卓に磯の香りを運びます。隠岐の島町は全国の中でも岩牡蠣養殖が盛んな地。生育に適した環境の中で一粒一粒大切に育まれています。

島内に数軒ある生産者の一つが、今回訪問した和田水産。隠岐の島町の南西・蛸木(たくぎ)地区にある清浄な海域で養殖に取り組んでいます。

この地区で生まれた社長の和田憲幸さん。以前、隠岐海鮮舎という名前で営まれていた施設を引き継ぎ、現在は年間10万個もの岩牡蠣を取り扱っています。

「岩牡蠣もマガキと同じく『下垂式』という方法で養殖をしています。隠岐産の種苗(種牡蠣)を付着させたホタテの殻をワイヤーで束ねて、これをロープに結んでイカダを使って海底に沈めるんです」

緑輝く隠岐の山々から、栄養分となる植物プランクトンが注がれる蛸木の内海。ここにイカダを浮かせて最低でも3年、長いときには6年かけて岩牡蠣を成長させます。

おいしさと安全を保証する、収穫から出荷までの丁寧な仕事

3月から6月の約4ヶ月、短い収穫シーズンが始まると施設はフル稼働。水揚げしたばかりの岩牡蠣を加工場に運び込み、まずは一回目の洗浄。殻を少しずつ回しながら、高圧洗浄機を使って殻に付着した海藻や汚れを落とします。

それでも落ちない汚れはグラインダーの出番。ベテランのおばちゃんが一つ一つ、殻から身が露出されない絶妙な加減で削ります。

この後、再び高圧洗浄機のシャワーを浴びたら、紫外線殺菌海水で満たされた水槽の中で20時間以上浄化。必ず、週1回ノロウィルス・腸炎ビブリオ等のサンプル検査を行い、安全性が確認されたらようやく出荷となります。

こうした厳しいレギュレーションを満たした岩牡蠣には、「隠岐のいわがき 清海(せいかい)」というブランドが付され、トレーサビリティシステムによる生産情報の開示もされています。

その大きさはSS、S、M、L、2L、3L、4Lの7サイズ。個体差もありますが3年ものだとSSサイズ、6年もので4Lサイズ。サイズは「殻のサイズではなく重さで決まる」そうです。中には「1キロを超えるものもある」ということで、お店でこのサイズの岩牡蠣が姿を現したら興奮しちゃいますよね。

オススメの食べ方を伺うと「やっぱり生が一番かな。レモンやポン酢と一緒にね」と聞けば、食べたいスイッチが入ります。剥きたての岩牡蠣をおもむろに頬張れば、一口目から磯の香りと共に濃厚でミルキーなおいしさが口の中を満たします。

「3Lぐらいのサイズになると一口目で身のミルキーなコク、二口目で貝柱の甘味、三口目で貝ヒモの食感と香り。という具合に味の変化が楽しめるんです」と語る和田さん。

その一方で、一口で3つの味の融合が楽しめるSSサイズの魅力も忘れちゃいけません。「加熱しても瑞々しさが失われない」岩牡蠣だからこそフライにしたくなる理想的な存在。食べ方によって使い分けるのが岩牡蠣マスターへの第一歩です。

受け継がれる養殖技術と自然への想い

現在、島内はもちろん築地経由で都内の飲食店や大阪の飲食店にも出荷され、続々とファンを増やしている岩牡蠣・清海。現在、父親から養殖を学んでいるのは、息子さんの涼太さん。今年からここで働き始めて、洗浄や出荷など一つずつのプロセスを学んでいるところです。

「伝統漁法」という言葉がありますが、岩牡蠣の養殖技術もまた、次代へとしっかり受け継がれるべきもの。『貝の王国のおいしさは人の仕事でできている。』岩牡蠣はそんなことを教えてくれる島の宝物です。

商品について

商品名
隠岐のいわがき 清海
お問い合わせ先
和田水産
住所
〒685-0106 隠岐の島町蛸木629
TEL/FAX
08512-3-1272/08512-3-1273
ご注意
直売所はございません。
「隠岐のいわがき 清海」ブランドサイト
http://oki-iwagaki.com/38.html